2017年 03月 31日
町中にある井戸
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子供が駐車場内にあった井戸の上に乗って遊んでいたら、半円形の蓋がずれて、
蓋と共に11mほどの深さの底まで落ちてしまった。という事故があった。
幸い軽い怪我で済んだとのこと。
このニュースを見たあと、とりとめもなく色々考えてしまった。
マンホールの蓋が丸いのは、どんな角度になっても絶対に蓋が下に落ちないから
だと聞いた。しかし、半円なら落ちる。
今まで見た井戸は、確かにコンクリート製で半円状の蓋が多い。
↑ は公園の中にある井戸。飲用不可という以外には特に注意書はない。
↓ は個人の敷地内にある井戸。やはり蓋は半円状。
今回の井戸は、この画像とは違って上部構造は無く、蓋だけの状態だったらしい。
だから井戸だと思わなかったのかな?そもそも井戸なんてものを日常生活で見ない
から、深い穴になっているなどとは想像しなかったのかもしれない。
でも、身の回りには「よく考えると危険なもの」はゴロゴロある。廃棄された冷蔵庫に
入ってしまったり、神社の石灯篭に登って崩れたり。子供は何をするか判らない。
このような事件を受けて「では身の回りにある危険を全て排除しましょう」という
世論や風潮が俄かに巻き起こる可能性がある。
遊んでいた子のことを咎めるとか、そういうつもりは毛頭無いが、危険の可能性のある
ものを全てなくせば、事故はなくなるのだろうか?いや、むしろ「見えない危険」を
察知し、回避する力が育たなくなるということはないのだろうか?
この日の夕刻、5機のヘリコプターが旋回し続けていた。ずい分長い時間飛んでいた。
話は全然違うが、戦争中に掘った防空壕が「危険」ということで埋められ、今では
ほとんど残っていない。これと同じように「井戸は過去の物で危険でしかないから
全部埋めてしまえ」という意見が出てきそうな気もする。
国分寺市は、積極的に「昔の井戸」を残している。
市内に十数か所あり、いつでも市民が手押しポンプで水を出すことができる。
立川市のハザードマップには、井戸のある地点が書き入れられており、
水道の止まるような事態が発生した際に役立てられるようにしてある。
数的に多いのは、「農業用井戸」。災害時には水を供給することになっている。
井戸と知らずに蓋の上で遊ぶことの無いように注意書をする必要はあるだろうが、
井戸は「危険なだけで役に立たないもの」というわけではない。
用水路も、柵を設けたり蓋をかぶせれば人は落ちなくなるが(本当に危険な箇所は
対策が必要だろうが)、それはベストな方法なのだろうか?
2007年発行の「くにたち水マップ」によると、市内には水源井戸が13本、災害対策用
指定井戸が24ヶ所ある。水源井戸は市民の飲み水にブレンドされるものなので厳しく
立入が禁止されているが、災害対策用は民家の敷地内にあって管理の程度はまちまち
だと思われる。
今回の井戸は、上記マップには記載されていない。おそらく市などが把握していないもの
をあわせると、国立市だけで数十ヶ所の井戸があるのではないだろうか。
また、話が飛ぶが、今回の井戸には約80cmの水が溜まっていたという。
この辺りの標高は80m位。今の時期の平均的な地下水の水位が65~70m位。
溜まっていた水が地下水だったどうかは不明だが、
もし仮に数mの水深だったり、全く涸れていたりしたら、今回のように軽症で救助され
てはいなかったかもしれない。
繰り返しになるが、本当に助かって良かったと思う。
蓋と共に11mほどの深さの底まで落ちてしまった。という事故があった。
幸い軽い怪我で済んだとのこと。
このニュースを見たあと、とりとめもなく色々考えてしまった。
マンホールの蓋が丸いのは、どんな角度になっても絶対に蓋が下に落ちないから
だと聞いた。しかし、半円なら落ちる。
今まで見た井戸は、確かにコンクリート製で半円状の蓋が多い。
↑ は公園の中にある井戸。飲用不可という以外には特に注意書はない。
↓ は個人の敷地内にある井戸。やはり蓋は半円状。
今回の井戸は、この画像とは違って上部構造は無く、蓋だけの状態だったらしい。
だから井戸だと思わなかったのかな?そもそも井戸なんてものを日常生活で見ない
から、深い穴になっているなどとは想像しなかったのかもしれない。
でも、身の回りには「よく考えると危険なもの」はゴロゴロある。廃棄された冷蔵庫に
入ってしまったり、神社の石灯篭に登って崩れたり。子供は何をするか判らない。
このような事件を受けて「では身の回りにある危険を全て排除しましょう」という
世論や風潮が俄かに巻き起こる可能性がある。
遊んでいた子のことを咎めるとか、そういうつもりは毛頭無いが、危険の可能性のある
ものを全てなくせば、事故はなくなるのだろうか?いや、むしろ「見えない危険」を
察知し、回避する力が育たなくなるということはないのだろうか?
この日の夕刻、5機のヘリコプターが旋回し続けていた。ずい分長い時間飛んでいた。
話は全然違うが、戦争中に掘った防空壕が「危険」ということで埋められ、今では
ほとんど残っていない。これと同じように「井戸は過去の物で危険でしかないから
全部埋めてしまえ」という意見が出てきそうな気もする。
国分寺市は、積極的に「昔の井戸」を残している。
市内に十数か所あり、いつでも市民が手押しポンプで水を出すことができる。
立川市のハザードマップには、井戸のある地点が書き入れられており、
水道の止まるような事態が発生した際に役立てられるようにしてある。
数的に多いのは、「農業用井戸」。災害時には水を供給することになっている。
井戸と知らずに蓋の上で遊ぶことの無いように注意書をする必要はあるだろうが、
井戸は「危険なだけで役に立たないもの」というわけではない。
用水路も、柵を設けたり蓋をかぶせれば人は落ちなくなるが(本当に危険な箇所は
対策が必要だろうが)、それはベストな方法なのだろうか?
2007年発行の「くにたち水マップ」によると、市内には水源井戸が13本、災害対策用
指定井戸が24ヶ所ある。水源井戸は市民の飲み水にブレンドされるものなので厳しく
立入が禁止されているが、災害対策用は民家の敷地内にあって管理の程度はまちまち
だと思われる。
今回の井戸は、上記マップには記載されていない。おそらく市などが把握していないもの
をあわせると、国立市だけで数十ヶ所の井戸があるのではないだろうか。
また、話が飛ぶが、今回の井戸には約80cmの水が溜まっていたという。
この辺りの標高は80m位。今の時期の平均的な地下水の水位が65~70m位。
溜まっていた水が地下水だったどうかは不明だが、
もし仮に数mの水深だったり、全く涸れていたりしたら、今回のように軽症で救助され
てはいなかったかもしれない。
繰り返しになるが、本当に助かって良かったと思う。
by centtama
| 2017-03-31 22:48
| 3月4月