2013年 09月 25日
取り残された魚たち@取水口の余水吐
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<判りにくいので最初に結論を書いてしまうと>
台風による増水で一時的に川となった場所で、その後、水が引いたことにより
孤立した小さな池が出来、そこに多くの魚がひしめいている・・・という話です。
9/15-16に本州縦断した台風18号による雨で多摩川が増水し、
府中用水取水口の余水吐のあたりでも、普段は流れない「高い方の越流堤」の上を
大量の水が音をたてて流れていました。(16日夕方)
一日たつと、あっけなく水位は下がり、多摩川へ戻る水の流れは
越流堤中央部の低い部分だけになっていました。(17日夕方)
その状態は、9/20に府中用水の通水が終了しても変わらず、
越流堤中央部から溢れ出た水は、多摩川の方へ向かって流下
し続けました。(20日午後)
日野橋における多摩川の水位が台風前の通常値に戻った頃(今日?)、
越流堤の低い部分よりわずかに水面が下がり、水のオーバーフローが
完全にストップ。(24日)
そして、その下には、取り残された長辺4m程の水たまりがあり、
取り残された大小の魚がひしめいていました。
2cm足らずの小っこい稚魚から、30cmほどの大きな成魚まで。
最も多いのは10~20cmの、写真のように細長い魚で、数百匹もいたでしょうか。
狭い水たまりの中でウロウロさまよっているもの、苦しそうに口を水面上でパクパク
させているもの、既に死んでしまっているもの・・・
カマツカかな?水底にいるような魚もいたし、
それから、3cm程の小さなエビ(ヌマエビ?)がウジャウジャ。
エビは、こんな感じ。これはひときわ大きくて、長さ4cmほど。
たぶん、もう少し大きな水たまりだったのが縮小するにつれて
魚の数がどんどん濃縮されてしまったのでしょう。
砂利地の中に残った水たまりなので、おそらく早いスピードで水位が下がり、
2-3日で干からびてしまいそうな感じです。
可哀相だけど、どうすることもできません。たった数m先には、水を満々とたたえた
ダムがあるというのに。
土砂吐の水門を先週から全開にしているのを、少し閉めれば、また越流するかも
しれないのですが・・・
昔、府中用水の樋門を秋に閉じた時、浅瀬となった水路内に残った魚を
近所総出でつかまえる「大瀬干し(おおせぼし)」というイベントがあったそうです。
今回のは偶発的にできた池なので大瀬干しとは言えないけれど、
割と安全な場所で、普段より格段に容易く小魚をすくって捕まえることができる
大瀬干しのような体験ができました。
試しに金魚用の小さな網2つで、二人で一時間で、大きい魚だけでも50匹以上
という大漁ぶりでした。
<取水口の構造など:蛇足ながら>
府中用水取水口には「余水吐(よすいばき)」という構造があります。
日野橋直下で多摩川から分かれて入ってきた水は、府中用水の必要量よりも
余裕を持たせるため、かなり多くなっています。
この「多い分の水」を川に返すためのシカケが、「余水吐」とか「洪水吐」とか
「土砂吐」と呼ばれるもので、府中用水においては、樋門(=水門)より手前に
A) 水面の高さが一定以上になるとオーバーフローで放流する(つまり越流)
B) 手動の小さい水門(土砂吐?)の開閉により、深い所の水を適宜放流する
の2つが設けられています。
A)の中でも、府中用水取水口の余水吐では高さが2段階設定されていて、
堤の長さをほぼ3分割した中央部は、20cmほど低くなっています。
5月~9月の取水時期には、中央部は通常は越流していることが多いです。
※「余水吐」「洪水吐」「土砂吐」「越流堤」などの用語は、私が誤解・誤用している
可能性が大いにあります。特に「○○吐」については、調べても違いがはっきりしません。
詳しい方がいらっしゃったら是非ご指摘下さい。
台風による増水で一時的に川となった場所で、その後、水が引いたことにより
孤立した小さな池が出来、そこに多くの魚がひしめいている・・・という話です。
9/15-16に本州縦断した台風18号による雨で多摩川が増水し、
府中用水取水口の余水吐のあたりでも、普段は流れない「高い方の越流堤」の上を
大量の水が音をたてて流れていました。(16日夕方)
一日たつと、あっけなく水位は下がり、多摩川へ戻る水の流れは
越流堤中央部の低い部分だけになっていました。(17日夕方)
その状態は、9/20に府中用水の通水が終了しても変わらず、
越流堤中央部から溢れ出た水は、多摩川の方へ向かって流下
し続けました。(20日午後)
日野橋における多摩川の水位が台風前の通常値に戻った頃(今日?)、
越流堤の低い部分よりわずかに水面が下がり、水のオーバーフローが
完全にストップ。(24日)
そして、その下には、取り残された長辺4m程の水たまりがあり、
取り残された大小の魚がひしめいていました。
2cm足らずの小っこい稚魚から、30cmほどの大きな成魚まで。
最も多いのは10~20cmの、写真のように細長い魚で、数百匹もいたでしょうか。
狭い水たまりの中でウロウロさまよっているもの、苦しそうに口を水面上でパクパク
させているもの、既に死んでしまっているもの・・・
カマツカかな?水底にいるような魚もいたし、
それから、3cm程の小さなエビ(ヌマエビ?)がウジャウジャ。
エビは、こんな感じ。これはひときわ大きくて、長さ4cmほど。
たぶん、もう少し大きな水たまりだったのが縮小するにつれて
魚の数がどんどん濃縮されてしまったのでしょう。
砂利地の中に残った水たまりなので、おそらく早いスピードで水位が下がり、
2-3日で干からびてしまいそうな感じです。
可哀相だけど、どうすることもできません。たった数m先には、水を満々とたたえた
ダムがあるというのに。
土砂吐の水門を先週から全開にしているのを、少し閉めれば、また越流するかも
しれないのですが・・・
昔、府中用水の樋門を秋に閉じた時、浅瀬となった水路内に残った魚を
近所総出でつかまえる「大瀬干し(おおせぼし)」というイベントがあったそうです。
今回のは偶発的にできた池なので大瀬干しとは言えないけれど、
割と安全な場所で、普段より格段に容易く小魚をすくって捕まえることができる
大瀬干しのような体験ができました。
試しに金魚用の小さな網2つで、二人で一時間で、大きい魚だけでも50匹以上
という大漁ぶりでした。
<取水口の構造など:蛇足ながら>
府中用水取水口には「余水吐(よすいばき)」という構造があります。
日野橋直下で多摩川から分かれて入ってきた水は、府中用水の必要量よりも
余裕を持たせるため、かなり多くなっています。
この「多い分の水」を川に返すためのシカケが、「余水吐」とか「洪水吐」とか
「土砂吐」と呼ばれるもので、府中用水においては、樋門(=水門)より手前に
A) 水面の高さが一定以上になるとオーバーフローで放流する(つまり越流)
B) 手動の小さい水門(土砂吐?)の開閉により、深い所の水を適宜放流する
の2つが設けられています。
A)の中でも、府中用水取水口の余水吐では高さが2段階設定されていて、
堤の長さをほぼ3分割した中央部は、20cmほど低くなっています。
5月~9月の取水時期には、中央部は通常は越流していることが多いです。
※「余水吐」「洪水吐」「土砂吐」「越流堤」などの用語は、私が誤解・誤用している
可能性が大いにあります。特に「○○吐」については、調べても違いがはっきりしません。
詳しい方がいらっしゃったら是非ご指摘下さい。
by centtama
| 2013-09-25 00:35
| 9月10月